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未消化の有給休暇は、その発生日から2年間で時効により消滅します。
時効(消滅時効)とは、ある権利が一定期間行使されない場合、その権利を消滅させる制度をいいます。
したがって、当該年度に発生した有給休暇は、翌年に限り持ち越せるということになり、法律上最大40日間の有給休暇が発生することになります。
よって、法律上は過去の5年分の未消化の有給休暇をすべて取得できるわけではありません。有給休暇発生日から2年を経過していない有給休暇のみ取得できます。
また請求された日に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、使用者は他の日にこれを与えることができます。この使用者が有給休暇の日程を変更できる権利を時季変更権(じきへんこうけん)といいます。
本件において、時効消滅していない有給休暇を一括して取得することが事業の正常な運営を妨げる場合においては、使用者が時季変更権を行使する可能性があります。